こんな人に
文献リストを、手元に残るノートに
学期が終わると授業の資料は消えていきます。リンクは切れ、科目のページはアーカイブされ、ゼミの文献は移動します。自分のディスク上の Markdown ファイルは消えず、10 年後もどのエディタでも開け、中には出典の URL が残っています。
学期が終わったあとに起きること
試験勉強の途中で自分のブックマークを開くと、ログインの壁か、今年度の科目へのリダイレクトか、ただの 404 が出ます。10 月に読んだ文献は消え、手元にあるのはタイトルと切れたリンクだけです。ブックマークは参照先にすぎず、参照先はそれが指すものと同じだけしか長持ちしません。大学のページなら、それはおよそ 1 学年です。
多くの人が次に頼る方法はもっと悪く、スマートフォンの写真フォルダのスクリーンショットと、引用のたびにサイトのメニューが巻き付いた貼り付けテキストの文書です。どれも検索できず、どこから来たのかも書かれておらず、出典を探し直さずにレポートで引用することもできません。その出典がまだ残っていればの話ですが。
しかも文献は最初から 1 か所にありません。学習プラットフォームにあるもの、図書館のプロキシの内側にあるもの、出版社のサイトにあるもの、2 年生のときにゼミの先生が作った共有ドライブにあるもの。それぞれにログインがあり、そのログインはどれも卒業から数か月で止められます。自分のディスクにある .md ファイルのフォルダだけが、学籍番号に有効期限が結び付いていない唯一の写しです。
最終的に手元に残るもの
- 一節を選択すれば、選択した部分だけをクリップ。 ページ全体を持たずに、定義を 1 つだけ取る方法です。
- どのノートにも出典の URL が入るので、あとで引用するときに探す必要がありません。
- 閲覧ビューで、保存する前にクリップを Markdown 記号なしの普通のテキストとして確認できます。
- Obsidian、Logseq、Joplin、ただの
.mdファイルのフォルダで使えます。 テキストなので、アプリがなくても読めます。 - 大学のログインの内側にあるページもほかと同じようにクリップできます。 拡張機能はブラウザがすでに描画したものを読むからです。
- すべて無料。 学割の証明も、試用期間も、アカウントもありません。
- 文献リストや締め切りの表は表として取り込めます。 技術系コーパスで 15 個中 12 個が残り、比較した各エンジンは 7 個でした。
- 何もアップロードされず、アカウントも存在しないので、大学の IT 規則が口を出すようなサインインがありません。
--- title: "Introduction to Algorithms: Lecture 2" source: "https://ocw.mit.edu/courses/6-006-introduction-to-algorithms/" extraction: "dom" --- ## Asymptotic notation 1. Big O – an upper bound on growth. 2. Big Omega – a lower bound on growth. 3. Big Theta – both bounds at once. Sorting a list of *n* items by comparison takes at least *n* log *n* comparisons.
学期に向けた設定
最初の週にこれを済ませれば、学期の残りは文献 1 つにつきキー 1 回です。初日にきちんと決めておく価値があるのは、ファイルの保存先です。
- 勉強用のフォルダ
Uniを 1 つ作り、その中に科目ごとのサブフォルダを作ります。最初のクリップの前にこれをしておけば、フォルダが順序のない 200 個のファイルになるのを防げます。 - 拡張機能のアイコンを右クリックして オプション を開き、保存先を
Uniに向けます。ブラウザが一度だけ、そこへの書き込みを拡張機能に許可するか尋ね、答えを記憶します。 - ファイル名のテンプレートを
{date}-{title}にします。これはクリップした日なので、フォルダは実際に読んだ順に並びます。試験前には五十音順よりそのほうが役に立ちます。 - 学習プラットフォーム用のサイト別ルールを追加します。そのドメインは
Uni/moduleへ、図書館や出版社のドメインはUni/readingsへ。これで以後、クリップは勝手に振り分けられます。 - アイコンをクリックしたときは ウィンドウを開く のままにします。「選択範囲」と「ページ全体」の切り替えはウィンドウにあり、身につける価値があるのは選択範囲をクリップする習慣です。
- 章ではなく定義を 1 つだけ取るときは、先にページでそれを選択してからクリックします。ウィンドウは選択範囲を表示した状態で開き、上部の切り替えでどちらを見ているかが分かります。
- 紙で読みたい文献は、クリップウィンドウの印刷ボタンを使います。整えたテキストを印刷し、ファイルは書き込みません。
授業に合う設定
これらは一方向に初期設定と違います。すべて、科目のページがアーカイブされ、レポートの締め切りが 4 つ重なった 4 月に、ファイルを再び見つけるためのものです。
| 設定 | 値 | ここでこの値にする理由 |
|---|---|---|
| 保存先 | フォルダ `Uni`、科目ごとにサブフォルダ | 試験勉強は科目ごと。平らな 1 つのフォルダは文献リストではなく検索になる |
| ファイル名のテンプレート | `{date}-{title}` | フォルダが読んだ順に並び、それは講義が進んだ順と一致する |
| サイト別ルール | 学習プラットフォーム → `Uni/module` | プラットフォームには事務的な資料があり、文献は別の場所に置く |
| アイコンをクリックしたとき | ウィンドウを開く | 選択範囲のクリップは、何を選んだかが見えてこそ意味がある |
| frontmatter | `source`、`date`、`author` をオン | 4 月の夜 11 時に必要になる引用情報がこの 3 行 |
| 画像 | リンクとして残す | 理系の文献では図が要点のことが多く、リンクなら少なくとも図があったことが残る |
| ショートカット | `Alt+Shift+M` | キー 1 回でクリップできる文献こそ、実際にクリップされる |
| Week | Reading | Due | | ---- | ---------------------------------------- | ---------- | | 5 | Kahneman, *Thinking, Fast and Slow*, ch. 11 | 14 Nov | | 6 | Tversky & Kahneman (1974), pp. 1124–1131 | 21 Nov | | 7 | Seminar paper, 1500 words | 28 Nov | Submit through the module page. Late work is capped at a pass unless an extension was agreed in writing before the deadline.
学期中の 3 つの場面
章全体ではなく、定義を 1 つ
ゼミの文献がある用語を 1 段落で定義していて、ほしいのはその段落で、周りの 9 画面分ではありません。それを選択してアイコンをクリックすると、選択範囲がすでに表示された状態でウィンドウが開きます。上部の切り替えで、ページではなく選択範囲を見ていることを確認できます。
そうして保存したノートは、上に出典の URL がある 1 段落です。同じ段落をブラウザからコピーしていたらサイトの付属物もついてきて、あとでレポートに貼り付ければその付属物もレポートに入っていました。
Wi-Fi を切った電車での試験勉強
科目の資料はすべて 1 つのフォルダの .md テキストなので、どのエディタの検索ボックスでも 1 回の検索で 1 学期分の文献を調べられます。読み込むページも、更新するログインも、必要な接続もありません。言葉はすでに目の前のディスクにあるからです。
ブックマークにはこれがまったくできません。ブックマークは参照先で、ネットワークのない参照先は無です。1 時間前にプロキシのセッションが切れた図書館の書誌レコードへのリンクも同じです。
夜 11 時の引用
レポートの本文は書き終えたのに、参考文献はまだです。クリップしたファイルにはどれも先頭の 4 行に出典の URL と公開日があるので、参考文献リストは 12 月に消した閲覧履歴ではなく、ディスク上のファイルから組み立てられます。
日付を公開していないページでは、欄はクリップした日で埋めずに空になっています。これは意図的です。参考文献リストの作られた日付は、採点する人に見つかる種類の間違いだからです。
よくあるやり方との比較
大学に通う人なら、少なくともこのうち 3 つは試したことがあるはずです。違いが表れるのは 10 月ではなく 4 月です。
| 今のやり方 | 得られるもの | コスト |
|---|---|---|
| 文献をブックマーク | ワンクリックでリンク | 科目のページは毎年アーカイブされ、リンクがページより長く生きるのはおよそ 1 学期 |
| スマートフォンでスクリーンショット | 画面にあったものそのまま | 検索できず、URL も入っておらず、引用には使えない |
| 文書にコピー | 文章 | サイトのメニューが一緒についてきて、出典の行はついてこない |
| PDF やスライドをダウンロード | 先生がアップロードしたファイル | ファイルが提供されている場合だけ。ウェブだけの文献がリストの大半 |
| Clean Web Clipper | URL と日付が入った検索できる `.md` ファイル | ウェブページのみ。PDF やスライドは変換しない |
文献がクリップできないとき
文献が PDF で、何も起きない
拡張機能はページの描画された HTML を変換し、ブラウザのビューアーで開いた PDF はそれに当たりません。多くの学術誌やほとんどのオープン教科書のように文献が両方の形式で存在するなら、HTML 版をクリップしてください。PDF しかない文献は PDF を保存し、それを載せている科目のページをクリップしておけば、少なくとも文脈と URL は記録されます。
文献ではなくログインページをクリップしてしまった
タブにログイン画面が表示されていたか、ページの読み込みが終わる前にプラットフォームがリダイレクトしました。ログインし、文献そのものが画面に表示されていることを確かめてからクリップしてください。拡張機能は、あなたのセッションでブラウザがすでに描画したものを読むので、実際に見えているものは図書館のプロキシの内側にあるものも含めて普通にクリップできます。
科目のページがリンクの一覧になった
なっていないはずで、拡張機能は「記事なし」と報告しています。科目の概要ページの大半はリンクのラベルで、抽出した文字の約 4 分の 1 を超える部分がリンクの中にあれば、ページは 300 件の項目として返されずに拒否されます。個々の文献を開いて、それをクリップしてください。
文献の最初の部分しか取り込まれなかった
スクロールに合わせてテキストを読み込むページか(先に一番下までスクロールしてからクリップ)、埋め込みビューアーの中に文献が表示されているかのどちらかです。埋め込みビューアーはページの一部ではなく、ページの中に置かれた別の文書です。周りのページをクリップしても、その中までは届きません。
代わりにしてくれないこと
PDF やスライドはダウンロードせず、見ている HTML のページを変換します。画像として描画された数式は画像のリンクのままなので、数式の多いページでは、画像を残す設定にしていないとそれが失われます。要約、翻訳、単語カードの作成はしません。テキストは変換されるだけで、書き換えはされません。そして 1 回に 1 ページをクリップし、文献リストを丸ごと飲み込むボタンはありません。
よくある質問
1 段落だけクリップできますか?
数式は残りますか?
大学の学習プラットフォームでも使えますか?
何かにお金を払う必要はありますか?
ノートをスマートフォンで読めますか?
.md テキストファイルです。どの同期ツールでも、どのテキストエディタでも開け、Obsidian のモバイルアプリも同じ vault を読めます。